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映画「永遠の0」百田尚樹が描く零戦特攻隊員の悲劇。彼らは何を思い散っていったのか。 [映画]

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「永遠の0」2013年日本映画

★★★★☆(個人評価 ★多めならおすすめ)

監督 山崎貴

出演者 三浦春馬 岡田准一 井上真央 

祖母の葬儀で、実は本当の祖父は別にいたと聞かされた健太郎。
実の祖父はゼロ戦の特攻で死んだという。
健太郎はフリーライターである姉と共に実の祖父の事を調べ始める。
祖父の戦友に話を聞きに行くも、「奴は海軍一の臆病者だった」と言われてしまう。
しかし他の戦友にも話を聞きに行くに従い、祖父の真実の姿が見えてくる…。

百田尚樹原作。

永遠の0.jpg

【ネタバレしてるっちゃーしてます。気をつけて!←誰に?】

司法浪人の健太郎は自分の行く末を見失っていた。
そんな時祖母の葬儀で、自分には実の祖父がいるのだと聞かされる。
ゼロ戦のパイロットだったという祖父。
フリーライターの姉と共に祖父の過去を探ることに。

永遠の0_2.jpg
映画.comサイトより画像引用


会いに行った祖父の戦友は「あいつは海軍一の臆病者だった」と言い放つ。
「死にたくない」とあの時代ではあるまじきことを言っていたのだという。
腕は最高だったのに、乱戦になるといつも逃げ回っていたと聞かされる。

健太郎は祖父に対するイメージが悪くなり、調べる気を無くしてしまう。
それでも姉について、他の戦友たちに話を聞くにつれ、最初に抱いた祖父のイメージが変わっていくことに気が付く。

調べていくうちに祖父は「死」に対して、恐怖ではなく尊厳を持っていたとわかってくる。
妻と、生まれたばかりのわが子のため、絶対に生きて帰るのだと信念を持っていた祖父。
そしてそれは彼が教官として教えていた学生たちに対しても「簡単に死ぬな」という言葉として教え込まれていく。

戦争中には、国のため天皇のため死にゆくことは名誉とされ、死にたくないなどとと言おうものなら罰せられるほどの罪深き言葉だった。
しかし祖父は教える若者たちにも、死ぬことはいつでもできる、生きろ!と教える。
それは勇気や信念がなければあの時代に口にすることもできないような言葉だった。
妻や生まれたばかりのわが子のため、必死に生きようとしていた祖父。

永遠の0_3.jpg
映画.comサイトより画像引用


健太郎は特攻なんて自爆テロと同じと言い放った友人に対し激昂する。
特攻と自爆テロは全然違う、民間人を巻き込んで平気なテロと特攻は違うのだと力説するが、友人には軽くあしらわれてしまう。
祖父の事を調べるうちに、戦争の悲惨さ、自分と同じ年で死んでいった人たちに対する想いが深く心に突き刺さるようになっていったのだろう。

激戦をきわめてきた太平洋戦争末期、敗戦濃厚になった日本は、若者たちに特攻という手段を取らせるようになる。
ゼロ戦で敵の母艦めがけて自爆するのだ。
片道だけの燃料をつみ、死へと旅立っていく特攻隊員たち。
そのほとんどがまだ若い学生たちだった。
それらの特攻隊員を守る役目を担っていた健太郎の祖父の心はしだいに壊れていった。

生き延びるために操縦を教えていた祖父。
ところが教え子たちが次々と特攻で死んでいく。
その様をすぐ間近で見なければならなかった祖父は、とうとう自ら特攻へと赴くことを決意するのだった。

あれだけ死なずに生還することに拘っていた祖父がなぜ特攻へと向かったのか。
健太郎は疑問に思い、祖父の想いをどうしても知りたいと、必死で調べる。
そして、特攻を志願した祖父の想い、特攻当日の朝、起こった出来事にたどりつき、その真実を知ることとなる。
身近な人物がそのカギを握ることも知る。

ていうか、どうして祖父、宮部久蔵が特攻へと志願したのか…という本当の理由ははっきりとは明かされてないんだけどもね。
原作では描かれているのかな?

生き延びたい…とは言えそれは自分の命だけを大事にしているわけではなかった久蔵は、教え子たちが特攻で死んでいくのを見るうちに、自分だけが生き残ることに対し何か感じることがあったのだろうと思う。
自分だけが生き残ってもだめなんだ…この日本を担う若者たちが生き残るべきなんだ、と思いが変わっていったのかもしれない。
どうしても特攻という手段が取られるのであれば、一人でも救えるよう自らが特攻しようとしたのかもしれない。

特攻当日、ゼロ戦に乗り込もうとした一人の教え子と機体を交換するよう頼む久蔵。
そしてその教え子は機体の不調により戻らざるを得なくなり、九死に一生を得ることになる。
そのことに罪悪感を持った教え子は久蔵の残された妻子の面倒を見ようとする。

そこまで計算したわけじゃないだろうけど、結果的に久蔵は妻子を守ることに成功する。
死へと向かう久蔵はそれまでの衰弱した表情ではない。
吹っ切れたようなすっきりした表情をしている。
決して死を恐れたり、後悔しているふうではない。
この演技をした岡田准一はすごいと思ったな。
この人ただの男前じゃなくて、生真面目な雰囲気とか、信念を持ってる昔風の男の雰囲気を持ってるねぇ。
配役が良かったのもこの映画の良い部分やろな。

あと、CGなんやろけど、ゼロ戦の戦闘シーンとかもすごいわ。
まるで本物を飛ばしているかのようなリアル感があったわ。
私のような素人やと、本物としか思えなかったもん。

特攻と呼ばれる行為は知ってはいたけど、ものすごくなんていうか悲惨すぎるね。
これは戦争に勝つとか負ける以前の問題やと思うわ。
勝つ気がないんちゃうかとしか思えない。
久蔵が言ってたように、これからの日本を担うべき若者が、死にに行かされる…。
こんな戦法を考えた奴に「んじゃ、お前が行けや!」と言う人がいなかったんか。
無茶苦茶やと思う。
腹切り、切腹と呼ばれる手段があった日本ならではなんだろうか。
恥をさらすくらいなら男らしく切腹しろ…という風潮がそのまんま戦時中に持ち込まれた感じ。
自らが爆弾として敵機を爆破するなんて攻撃方法を取る国が他にあるのかなぁ。
人間の命を軽く考えてるとしか思えない戦法なのに。
こんな事をして万が一勝ったとして、日本の被る痛手は戦争に負けた方がマシ…になるのは目に見えてるやんか。

戦争の持つ理不尽さや悲惨さを描くのにゼロ戦パイロットというのは格好の手段ではある。
特攻で死んでいった若者たちの気持ちや想い、残された家族の想いを考えるだけで胸が苦しくなるもんな。
こうやってたくさんの映画が、戦争というのはバカなものだよ、絶対にしてはいけないことだよ、と何度も何度も繰り返し訴えてくれたらいいと思う。

戦争に行って実際に戦うのは若者たち、命令するのは高齢者の日本を支配するものたち。
苦しい生活を強いられるのは一般市民。
国民を使い捨ての武器みたいに扱う戦争はあってはならない。
誰も戦争なんてしたくないのに、一部の国を治めるものの考えだけで、死ななければならない。
もし今日本が戦争に巻き込まれ、兵役というものが復活したら。
これを拒む手段が我々にあるのかな?

戦争を放棄した国…これだけは絶対に何があっても変えてはいけないのだと改めて思わされる映画でしたね。
そして岡田准一くんの演技とか、若手俳優さんの演技も見逃せない。
現代の若者と戦時中の若者との対比が描かれているのも胸に迫る要因の一つ。
司法浪人の健太郎と同い年で特攻で死んだ祖父、それを調べる健太郎の心境の変化とかね。
CGで甦るゼロ戦の戦いも見どころ。

今後、もし今の政府が憲法を改正し、今から戦争するので若者は全員軍隊に入れ!と言いだしたら。
今の若者が一斉に「マジで?ウケル~。絶対やだ!軍隊なんてイヤ~wwwww」と笑い飛ばしてくれることを祈ります。

ルナ120.jpg

戦争すると決めた奴が行けばいいにゃ←私もそう思う

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コメント 3

ojioji

熱いレビュー、ありがとうございます。
お蔭で、小説を読まずに内容を知ることができました。岡田准一が、ぼくの先入観とはちがう良いところを持った俳優なのだということもわかりました。
当時と現代で決定的にちがうのは、人々の暮らしが豊かになって人生の意味が大きく変わったことでしょう。だから、ぼくは極めて楽観的で、嫌な者まで強制的に徴兵されることはあり得ないと思っています。政府もそんなことはようせんし、国民も堂々と(実際は3Kを嫌がるのと同じ理由で(^_^;))断ることの出来る世の中になっていると。一方で、志願者は大いに頑張ればよいし(^_^;)。
自分で考えて判断し行動する生き方を手放さないことでしょう。

by ojioji (2015-08-31 18:07) 

ゆきち

テレビ放送で見ました。
ファンでも何でもないのに、岡田准一の演技にものすごくひきこまれました!カッコよすぎです^^
何故特攻を志願したのか、敵の空母に激突する前の微笑んでいるような表情は何なのか、見る人の解釈によってずいぶんと印象が変わる映画かもしれません。
人殺しを国家の名のもとに正当化してしまう戦争、二度と繰り返してはならないですよね。

by ゆきち (2015-08-31 19:29) 

youyou_s

>ojiojiさん なんか、ojiojiさんのコメント読んでほっと安心した自分がいます^^
今の若者であれば徴兵制度が復活しても、きっといかないだろう…と思ってはいても、黙って言う事聞くのが日本人やし…などと不安もあったんです。
でも、そうですよね!志願者募って、無理には戦争に行かされませんよね!!!みんなでボイコットすればいいんですもん!

>ゆきちさん
そうなんですよ!特攻直前のあのふっきれたような微笑の意味がね、観る人によって違う考えを持つのかな。
戦争映画はたくさん作られてて、戦争はしてはいけない、悲劇を繰り返してはいけないとこれだけ訴えているのに、戦争参加しようとする今の政府は一体なんなんでしょう。。でもきっと、戦争したがってるのは政府だけで、国民は誰一人戦争しようとはしないですよね。
戦争経験者がどんどん亡くなってしまっている現在、戦争の怖さは映画でしか知ることができないのが、余計に危機感を覚えます。
by youyou_s (2015-08-31 20:31) 

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